自分のニオイが気になって仕方がない!自臭症から抜け出すには

ワキガや口臭をはじめ、自分の体臭に悩みがある方の中には、どんなときでも自分が臭っていると気になって仕方がない『自臭症(または自己臭症)』に陥る方がよくいます。誰にでも、ありもしない自分のニオイが気になった経験があると思います。

例えば、不慣れな旅先で入った公衆トイレがあまり手入れされておらず、非常に臭い思いをした時、そこで感じたニオイが鼻に染みついてしまい、いつまでもニオイを背負っているような気がしたなどです。

ありえないのに、自分までが臭っているような気がした、ということはけっこうありますよね。強烈なニオイを脳が覚えてしまっているので、ニオイの現場から離れても、ずっと臭いを感じてしまうんですね。ただ、こういう状態は時間が経つとおさまります。

自臭症は、ワキガや体臭などの『ニオイ』にまつわるツライ思いをした方が陥る強迫神経症の一種です。手術をしても、制汗剤を塗って汗とニオイが止まっても、自分が周りから臭いと思われていると思えて仕方がなくなっている状態になります。

それでは、この自臭症を改善するにはいったいどうしたらいいのでしょうか?

専門医にかかったほうがいいレベルの自臭症とは?

自臭症はけっこう重い病気です。それはニオイに対する嫌な記憶(心的外傷=トラウマ)が、脳の海馬という部分にインプットされてしまっているためです。

特に、海馬の中にある扁桃核という部分に嫌な記憶、危険を感じた記憶がインプットされるため、何かあると非常に敏感に反応してしまいます。

たとえば、周囲にいる見知らぬ人が、風邪を引きたくないからマスクをかけただけだというのに、自分が臭いからだと思い込んでその場を離れてしまうなど、傷つくことから自分を守る行動に出てしまうのですね。

こういう状態に至るには、やはり長年自分のニオイで傷ついてきたことが大きな原因となるでしょう。ワキガのせいでいじめられた、あるいは体臭関係なく臭いと言われた、そしてニオイで悩む年月が長すぎた…などですね。

人間は同じことで悩み続けると、脳に大きな負担をかけます。そのためうつ病などを発症するのですが、自臭症などの強迫神経症もうつ病の入り口と思ったほうがいいでしょう。そのため、早めの解決が大事です。

お風呂場で、湯冷めするまで身体を擦っていたり、ニオイが気になって外出できないなどの状態になったら、心療内科か精神科の先生に相談しましょう。また、ご家族の方が病院へ行くことを勧めるのも大事です。

自臭症の方は、自分で自分を臭いと思い込んでしまっているのです。

自臭症の治療にはどういったものがある?

さきほど書いたような状態に陥ると、周りの人がいくら『臭わないよ』『気にするなよ』と言ってもダメです。『自分は臭い』…。この強い強迫観念を解除するのは、専門医のカウンセリングや適切な投薬が必要になってきます。乗り越えるには年単位での取り組みが必要です。

まず、カウンセリングはニオイにまつわるイヤな記憶を刻み込んだ脳の疲れを取ります。また、適切な投薬(時には抗うつ剤も使う)は、気持ちを安定させて脳の中にあるセロトニンを増やし気持ちを前向きに保ってくれます。それらの治療を、『誰でも多少はニオイがするもの。

自分はそれほどでもないのかな』という境地に至るまで続けましょう。脳も、胃腸と同じようにダメージを受けると病気になります。

ニオイの悩みでダメージを受け続けた脳は、ニオイの事となると敏感になるよう信号を出し、自分で思っていなくても自分のニオイを勝手に感じたり、周囲の人がみんな自分を臭がっているという妄想を生じさせてしまうようになります。

こういう状態になる人は、優しく真面目、几帳面、神経質な方がやはり多いです。逆に、バスや新幹線の中で酒盛りをしたり、キムチとニンニクたっぷりの焼肉弁当を持ち込むような人には無縁の症状ですね。

あとは、ワキガの手術をしても、再発でもないのに 臭うと思い込むタイプの自臭症もありますので、これらは自分で判断せず専門医の指導を受けましょう。

精神療法にはカウンセリングと投薬のほかに、認知行動療法、箱庭療法など様々ありますので、主治医の先生の療法が合うと思ったら続けていくといいですね。

その他、高ぶった神経を鎮める方法としては、いままで書いてきたヨガや自律訓練法、プラセンタや漢方薬の併用も有効です。 また、自臭症がまだそれほど重くないなら、たいしてニオイがしない状態になっていてもラポマインなどの制汗剤を塗るのも、ひとつの方法。

合理的ではないかもしれませんが、自分がそれで安心できるなら制汗剤のひとつやふたつは持っていてもいいのではないでしょうか?

ニオイの悩みから抜け出す方法は、必ずあります。

自臭症も含めたニオイの悩みは、意外と相談場所がないように思われがちですが、専門のお医者さんは悩みに囚われた脳をリラックスさせ、徐々にトラウマを取り去る方法を知っています。

思い切って心療内科、精神科の門を叩き適切な治療を受けることが、少しでも早く楽しい生活を送るスタートラインとなるのです。